広島県の人口流出が加速していることはご存じでしょうか?総務省が発表した2022年の人口移動報告によると、転出者数から転入者数を引いた「転出超過」は9207人と前年より28・6%も増加し、2年連続で都道府県別ワースト1でした。

栃木県出身で、約15年前に広島に移住してきた私は、程よく都会で、海と山の自然を身近に感じられ、カープやサンフレッチェ等のスポーツも魅力的。こんなに住みやすい街ないだろ!と、すっかり広島の魅力に引き付けられていました。なので、まさかこんなに人口流出してるなんて!と、かなりショッキングでした。なぜ、そこまでの転出超過になっているのか、広島の課題を考えます。

背景要因:

この転出超過の背景には複数の要因が絡んでいます。まず一つ目は、都市部への若者の流出です。広島市などの中心都市での求人が限られ、若者層は都市圏への移住を選ぶ傾向が強まっています。これにより、若者が県外へと離れていくことが転出超過につながっています。

もう一つの要因は、高齢化に伴う定住者の減少です。広島県内の一部地域では高齢化が進み、高齢者の方々が他の地域や施設へ移動するケースが増加しています。これが転出超過の一因となっています。

地域経済の影響:

転出超過が続くことで、地域経済にも様々な影響が出ています。例えば、商業やサービス業の停滞が挙げられます。人口が減少すると、需要が低下し、これに伴って企業の経営が厳しくなることが考えられます。また、地域への投資や雇用機会の減少も懸念されます。

行政の取り組み:

広島県はこれらの課題に対処するため、地域振興策や若者の定住支援プログラムなどを積極的に進めています。これにより、地域資源の有効活用や若者の地元回帰を促進し、転出超過の抑制を図る方針です。また、地域住民との協働によるまちづくりプロジェクトも展開されています。

まとめ:

広島県の転出超過は単なる統計の変動だけでなく、地域社会や経済に大きな影響を与えています。若者の定住促進や地域振興策の強化が求められています。若者の流出を抑えて、就職などの際に選ばれる魅力ある県になるれるかが広島の課題かもしれません。

とはいう私の息子も、今年県外の大学へと進学しました。息子に戻って来いというつもりはありませんが、卒業後の拠点を選ぶ際の選択肢に広島が入っていれば嬉しいなと思います。そのためにもさらに魅力的で住みやすい広島の街づくりに貢献していきたいと思います。

投稿者プロフィール

吉田 和美
吉田 和美株式会社グッドエステート 代表取締役
栃木県出身。1978年3月生まれ。20代前半は演劇活動に没頭、20代後半の5年間をフィリピンで過ごした後に、広島に移住。広島のリフォーム事業大手グループの不動産会社にて約10年間不動産売買に従事。2023年3月株式会社グッドエステート設立。3児の父。趣味は自作のピザ窯でピザを焼くこと。